フランスでエンジン車販売禁止 : ライオンはかわいい我が子を崖の下に落とす。ができない日本。
自動車産業の大国、フランスのEVシフト。
素晴らしいニュースですね。
資源に恵まれない国は、他国からお金を稼げる産業が不可欠です。
つまり、輸出できる高付加価値の商品を作れる。または海外からお金を落としに遊びに来てくれる=観光。この2つでしか他国に対して経済的な優位性を保持することはできません。
フランス政府のこの発表には、日経の記事からもわかるように2つのメッセージが含まれています。
1. フランス(EU)はEVで天下を取るぞ。アメリカ見てろよ!
2. エンジンの開発している人/会社、あと20年であなた達は不要になります!
一つ目はわかりやすい。
次世代の世界のリーダー、覇権を握るのは、20世紀型のエネルギー垂れ流し経済ではなく、サスティナブル経済を実現できる国なのは間違いない。
それをやっていきます!と宣言することで、情報やお金、人、企業をひきつけて、先行者利益やデファクトスタンダードをどんどん作っていこうというわけです。
二つ目はフランスと言う国が新の先進国であることの象徴のように見えます。
なぜなら、選挙で選ばれる議員が、自分の票を持っている、自動車産業のエンジン開発に関わる人全てに背を向け、人類の未来を真摯に考えた結果だから。
更に、国民や世論も素晴らしい。
日本だったら、安倍さんがいくら人類の未来を考えていようとも、まず間違いなく、自動車工業会とか経団連とか、民法各局とかに押しつぶされているでしょう。
この発表を見て、アメリカってもはや時代遅れの国なんだね。と強く実感。
起業家は素晴らしいかもしれないけど、アメリカ政府は日本と一緒に30年前で止まってしまっているのですね。
そして、アメリカ生まれのアメリカ人も視野の狭い、アメリカNo1と信じて疑わない思考停止の人が多いです。Made in Japan最高!と思っている日本人と一緒です。
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さてブログのタイトルにある、ライオンは我が子を崖下に落とす。という点。
もうおわかりかと思いますが、本当に次の世代にも豊かな国を残したければ、その世代が世界中に求められる人に成長しなくちゃいけないんです。
その方法は、自動車産業のために円安を作ることでも、零細農家に補助金をばらまくことでも、無駄ダムを作ってゼネコンに仕事を作ることでもない。
必要。不要。を明確に断言して、必要な事を提供できる人や企業のみを生き残らせ支援していくフランスのような姿勢です。
私が生まれて30数年。
日本の政治は天下りや既得権益がウンタラカンタラとずーっとメディアに文句を言われ続けてきました。
そのツケは我々の子どもたちが、
「海外旅行に一生行けずに死ぬ」
「スイス製の薬を飲めば治る病気で死ぬ」
みたいな経済的な貧しさを生むのです。
飛行機高い、海外ホテル高い、物価高い。。。。
日本の中では高給でも海外に行ったら中の下。みたいな人が今でも多いのはその前兆です。
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この問題を解決する唯一の方法、それは有権者である我々一人一人が正しい事をいってやっている人を支援すること。それが民主主義国家が取れる唯一の変革の手段です。
なにやらアブナイ雰囲気の一文で終わってしまいますが、一票の格差の是正からまずは始めましょう。