北米駐在員、1年目で思ったこと。

北米駐在が始まって1年経過してくらいで自分が素直に思ったことをまとめたメモです。

 

これから駐在をする方。

駐在を目指している方。

駐在中の方。

 

ご参考までに。

 

  1. 仕事の話


・狭い世界
会社や駐在所の規模に依ると思いますが、日本人駐在者の人数は日本に比べれば少ない。


部署や役職を超え、「日本人」ということだけでそれらの人たちとの距離がものすごく近い。

自分の上司だけでなく、他部署の上司とも雑談する機会もあり、会社組織というものがぐっと身近に感じられる。

日本にいるとき以上に周囲とのコミュニケーションが大切になります。

 

極端な話、周囲の日本人と良好な関係を築くことも赴任している者としての大事な業務の一つかもしれません。

 
・広い仕事
日本では、自分の仕事の範囲が比較的きちっと決まっていたり、分担があり、上下関係があり、整流化されたプロセスがあったと感じます。


自部署の代表として、会社の利益に貢献できるように考え、そのために必要な仕事をする。

これがこちらで求められている仕事。本来は日本も含めたすべての部署でそういう考え方が求められているのだと思いますが、なかなか実感することは少ないですよね。
 
・浅い仕事?
仕事の範囲が日本にいたときより不明瞭で広いということは、一方で深度が浅くなりがち??

しかし、それは間違いだと、1年経ってやっと理解しました。

 


確かに全ての業務を日本と同じ深度で同様に取り組むのは時間的に難しい。

 

そこで大事になってくるのは、ポイントを抑えて、深く掘り下げることと人を使うこと。

 

JALの再建を果たした稲盛さんがJALの取締役会で行った有名な話があります。

 

ある時、稲森さんはパイロットのヘルメット代が異様に高いということに気づき、そこを追求。

ヘルメット代なんて経営者が動かしている金額規模からすると大したことはないのですが、稲盛さんは違和感を感じたそうです。

 

すると、そういった備品管理の杜撰さが次々と明らかになってきました。

 

一部が全部ではないですが、すべてをくまなく見渡すのではなく、一点気になったところを深掘りして、それを横展開するというやり方。抜き打ちチェックみたいなものでしょうか。

 

ここまで大げさではないですが、少ない人数で仕事や人を使うということはそういうことなんじゃないかと思います。