資産運用①
30歳になるのを契機に貯蓄から投資へ、お金の管理をシフトしました。
具体的な投資方法をメモっていきます。
1. 投資信託(積立インデックス投信)
めちゃくちゃたくさんのブログがありますので、詳細は割愛しますが、
世界経済はきっと将来良くなる。ということを前提に様々な指標(インデックス)に合わせて値が動く投信を積立で購入し続ける投資です。
これは、私の運用試算の大体50%を占めますが、ほぼ0%の運用益です。要するに貯金と変わらないんですよね。
買っているのは、日本国債、エマージング国債、国内リート、先進国リート、などです。
まあ、これらのインデックスの過去のリターン、リスクを組み合わせると、年率7%のリターン、6%のリスクみたいにポートフォリオが組めます。
これを元にノーロードの投信を買っているのですが、これがまた、つまらない(笑)
あんまり考える余地が無いんですよね。
ほとんど自動的に進んでいきますし、たった4ヶ月ですが、変動が0.02%とかで、なんかちょっと刺激にかけます(笑)
ということで、この積立投信という投資は貯金代わりの保険として続けていくとして、今はもう一つの、普通の株式投資に少しずつシフトしていっている次第です。
続く
低金利の住宅ローンはなるべく返すな!
私には住宅ローンがあります。
期間は35年で組みまして、まだまだ先は長いです。。。
ただ、本気を出せば5年くらいで完済できるでしょう。
(強がりじゃないですよ。頭金を結構積んで、しかも借りる額を本気出せば10年で返せる額にしたんです。)
でも、私は長く長く返していくことに決めました。
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金利は0.8%くらいです。
実は、最初の方はかなり積極的に繰り上げ返済しまくってたのです。
保証料※も戻ってくるし、期間もガンガン短くなっていきました。
なるべく早く、余剰金があれば全て繰り上げ返済につぎ込んでいました。
※住宅ローンを組んでいる人は御存知の通り、保証料というのがありますね。
万が一返却が困難になったときに、保証会社が肩代わりするための保険です。
これは住宅ローンを借りるにあたり、必須の費用で、金利を上乗せするか、一括で最初に支払うか決めます。
私はなんとなく、最初にどかっと払ったほうが気が楽だったので、一括で払いました。
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んで、2年くらいで大体全体の3分の1くらいを返済し終えて、これならあっという間に完済だな。と思っていたところで30歳の誕生日を迎えました。
家族もいるし、30歳になるし、なんかお金について本気で計画を立てようと思いました。
んで、色々調べてみると、どうやら、金利0.8%での借り入れというのは金利が破格の安さだということにまず気づいたのです。
同時に利ざやを抜くという意味も理解しました。
要するに、もし手元にお金があり、金利ね0.8%以上で運用できるなら、繰り上げ返済よりもお得という事実です。
良質な借金は貴重な財産。なるべく長く引き伸ばして、手元のお金は借金返済ではなく運用に回す。所謂当たり前の金融の理屈に辿り付きました。
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その後は早かった。
ネット証券の口座解説をして、すぐに簡単な投資信託の勉強をして、かなり無難なトータルリターンの予測を立てました。
投資を開始して、まだ4ヶ月くらいですが、運用益は上々です。
150万円を元手に、すでに5万円以上の確定利益がありますので、利率としては、年率5%以上いけるのではと期待しています。
--------まとめ--------
1. 金利1%未満の住宅ローンは返さずに残す (特に最初の10年は住宅ローン控除1%もあるので更にお得です)
2. 繰り上げ返済できる余力は投資にまわす
※注意※
投資はマイナスのリスクがあります。
ローンの繰り上げ返済にはそれはありません。
確実に0.8%で運用できるのが繰り上げ返済
リスクはあるけれど多分住宅ローンの金利よりも高い利回りで運用できるのが投資
Googleアプリ Inboxのススメ
私が初めてGmialを使い始めたのが、2008年くらい、大体8年くらい前です。
その時の衝撃は今も忘れません。
学生だった私は、その当時、HotmailやYahoo Mailを使っていましたが、イマイチしっくりこない。
使いこなせていない感じでした。
御存知の通り、Gmailのラベル機能は本当に秀逸です。
フォルダと違い、一つのメールに複数のラベルをつけることができ、そのラベルを検索条件にメールを引っ張り出してくるという、いかにも検索王者Googleの発想です。
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メールにラベルをつけて保管する様になってから、自分宛のメールを使ったMemo、リマインダーとしてGmailを使い始めました。
例えば、
「会社」
「大学友達」
「結婚式準備」
などのラベルを作っておいて、そのラベルに関係するメールや自分宛てのメールを全て分類しておくのです。
そうすると、後から何かを探すときに、いちいちメールだったか、自分のMemoだったか、を考えなくて済むんですね。
ただそのラベルの中を見てみれば良いのですから。
ちなみにやることMemoとしてGmailを使っていた人は、終わった仕事はアーカイブしていると思います。
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と、前置き長くなりましたが、上記の様な使い方をしている人がとても多かったのでしょうね。
Google Inboxというアプリは上の様な使い方に特化した、メール&リマインダーアプリです。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.android.apps.inbox&hl=ja
Gmailと何が変わったの?というと。
・メールの分類能力が格段にアップ
・リマインダー機能の強化(リマインダーの時刻をすぐに設定できる)
・Google Calendarとの自動同期
・To Do アプリとしての機能強化
などです。
つまり、全ての自分に関する、自分から発信する情報を一つのアプリで管理出来てしまうのです。
Evernoteとか、Windows One Noteも使っていたことありましたが、結局何かの仕事のトリガがメールだと、Gmailとの連携が必須なんですよね。
----まとめ----
1. Inbox は メール+リマインダー+To Do アプリの決定版 (特にAndroid/Googleユーザーにとっては)
2. 自分にメールしていた人のためのアプリ
3. スケジュールはGoogle Calendar という人、Calendarに入れる手間がなくなります。
都内では車を持たない
元々都内の戸建てに住んでいました。
23区内駐車場付きで、車買おうか悩んだ末、買いませんでした。
23区内に住んでいる限り、車はいらないと思います。贅沢過ぎます。
都内なら、公共交通機関を使い倒そうと心に決めました。
ちょっと古い記事ですが、ヘルシンキではすでに自動車不要論を掲げています。
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車が使いたいときには格安レンタカーかカーシェアリングを使っていました。
格安レンタカーなら24時間で4000円くらい。(にこにこレンタカーとか)
カーシェアリングなら12時間で4000円くらい。ガソリン込み (カレコ使ってました)
つまり、仮に毎週末車借りても、買うより安いんですよね。
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ちなみに、公共交通機関もお金はかかります。
でも、定期でも買わない限り、使った分だけなので、必要な分だけお金を払うことになります。
使うかどうかわからない車の維持費と購入費よりは確実に安い。
だって、1日1300円(※下の方参照。)も電車乗らないですよね?(通勤通学は別ですよ)
○下記は維持費の計算。車両価格は含まず。
軽で1日1000円。普通車で1300円の維持費だそうです。
http://www.keicar-info.com/ijihi/kei-futuu.htmlより
軽自動車と普通車(2000ccクラス)の1年間にかかる維持費比較表
軽自動車 |
普通車 |
|
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ガソリン代 |
93,000円 |
93,000円 |
駐車場代 |
120,000円 |
120,000円 |
10,985円 |
12,475円 |
|
任意保険料 |
50,000円 |
70,000円 |
車検代 |
40,000円 |
60,000円 |
消耗品代 |
30,000円 |
50,000円 |
7,200円 |
39,500円 |
|
重量税 |
5,700円 |
30,000円 |
合計 |
356,885円 |
474,975円 |
Kindle本を聞こう! Audibleを使わずにお手軽に本を読み上げてもらう。
Audibleがはやり?始めている今日このごろですが、わざわざAudibleを使わずに、Kindle本を読み上げてもらう方法をご紹介。
私は音声データのmp3をスマホに入れておいて、ブルートゥースのイヤホンで聞いています。
例えばちょこっとした仕事の休憩時間や、お昼休み、満員電車などでもその時間を読書の時間に変えられます。
■Audibleはタイトルが限られる
Audibleは月額制で加入できるAmazonの新サービス。
でも、タイトルが限られますので、読みたい本全部を読み上げてくれるわけではありません’。
■ではここから本題。
まず手順の全体像。
0. Windows8以上のPCを準備
2. Kindle 用のファイル、AZWをAZW3に変換
3. テキストファイル音読プログラムBalabolkaをインストール
4. AZW3をBalabolkaを使って音声ファイルMP3等に変換
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0. Windows8以上のPCを準備
なぜWindows7じゃだめかというと、Windows純正の日本語読み上げプログラムHarukaはWin8からの搭載なんです。
Windows7で音声合成(Text to speech) - もぎゃろぐ
2. Kindle 用のファイル、AZWをAZW3に変換
AZWファイル
普通の場合、AZWファイルはKindle for PC/Macで同期したKindle形式のです。
Kindle電子書籍を購入してから“***さんのKindle for PC”へ配信してください。それから、パソコンでKindleアプリを起動してKindleライブラリに行きます。配信されたKindle本のカバーをクリックするとダウンロード開始します。
ダウンロード終わったら、Kindle本があなたのパソコンのローカル・ドライブMy Kindle Contentフォルダに保存されます。
以下の画像のように、このフォルダに保存した書籍本体の形式は.azwという拡張子が付いています。
そしてそのAZWファイルからDRMを取り除きAZW3にしてくれるソフトがこれ。
私はこれをつかいました。
3. テキストファイル音読プログラムBalabolkaをインストール
続きまして、音読ソフトをインストール。
4. AZW3をBalabolkaを使って音声ファイルMP3等に変換
最後に、AZW3ファイルをBalabolkaにドラッグ・アンド・ドロップしてください。
その後MP3出力ボタンをクリック!
英語ですが、やり方のYoutube。
これで無事に、KindleをMP3化できました。
テスト用の無料Kindle本
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番外編. PDFとかDOCXでKindle本を読む。
DRMをRemoveしたAZW3ファイルがあれば、そこから派生させて、どんな拡張子のファイルにでも変換できます。
例えば、MS WordのDOCXやPDFにも変換可能。
上記リンクはEbookを管理するソフトですが、その中にConvert機能がありまして、それを使うと様々なファイルに変換してくれます。
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ザーックリ書きましたので、わからないことがありましたらコメント等でご質問ください。
日本メーカーのトップを優秀なアジア人にしましょう。 : アマゾンの荷物、一般人が運ぶ時代
また日経の記事からです。
ヤマト運輸が運送料を上げるという件から派生して、日本のamazonが中抜き、つまりヤマトや日本郵便を介さずにものを配送するという記事です。
更に、アメリカやヨーロッパで起きている物流革命に関しても言及しています。
つまり、トラック&運送業者という物流の基本が壊れ始めていて、
・Uberみたいに、自家用車を持っている暇な人を高時給で使ったり
・トラックなんかじゃなくてドローンでものを運んだり
といった具合です。
商用車世界一のダイムラーは既にこの流れに乗るというよりも、この流れを作る側にシフトしています。
日本の商用車メーカーが一生懸命に開発している、乗り心地のいい、小回りのきく、燃費の良いトラックはもはやトップメーカーが一生懸命に取り組むべき研究開発対象では無いということです。
もちろん、来年になったら全部のトラックがなくなるわけでは無いです。
問題は、このブログでも何度も触れていますが、顧客に寄り添ったサービスを提供する気ありますか?ということ。
消費者はモノが、安く早く届けば問題ないんです。
さて、これは先日書いた、ラストワンマイルの話と一緒です。
つまり、日本ではタクシー業界もそうですけど、トラック業界とか物流業界が既得権益を守るために一生懸命頑張っています。
なので、その辺の人が自家用車でものを運ぶ。みたいなことは彼らの反対によって合法化されるまでに、果てしない時間がかかるのですね。
そんなところで車を開発している商用車メーカーの人々は、日経新聞が指摘している変化を、遠い国の自分とは関係ない、遠い未来の話と思っているでしょう。
本気で考えていれば、この記事で日野やいすゞが紹介されているはずです。
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日本では、多分、間違いなく、欧米よりもトラック→自家用車配送→ドローン。の変化は遅いです。上述した既得権益の話があるので。
ということは、日本は物流に関しては先進国では無いということです。全然先を進んでいる国では無いので。
ヤマトのクオリティが高いのは、ヤマトで働いている一人ひとりが体を壊してまで働いているからです。
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さて、ここで、日野やいすゞの販売台数の国内外の比率を見てみましょう。
(いずれも各社のHPより)
日野 = 約60% は海外販売です。
いすゞ = 約85%は海外販売です。
ということは、今後長い時間をかけて、これらの海外販売比率が徐々に減少していく。というのが大枠の流れでしょう。(金額ベースでは国内外半々といったところでしょうか。日本は高いモノが売れているようなので。)
今後起きる変化はこう。
欧米では欧米各社のIT企業&先進商用車メーカーにシェアを奪われます。
アジアは中国、韓国、インドなどの新興国のメーカーにシェアを奪われます。
つまり、日野の販売台数は3分の1に。いすゞの販売台数は5分の1になるという単純計算ができます。
でも待って、本当に日本のシェアは奪われないのか?というと、違いますよね?
だって、日本だって世界の中のただの一国なんですから、鎖国でもしない限りそれらのシフトから逃れることは出来ません。
アメリカで確率された新物流システムが輸入されないわけ無いでしょう。
そもそもTPPってそういうのをフラットにしましょうてことでからね。
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(毎回同じような) 結論
・日本は既得権益を守りすぎ
・既得権益のせいで改革が遅れる
・改革が遅れると先進技術やビジネスモデルに疎くなる
・疎くなると、先を見越した先行投資ができない
・先行投資ができないと、IT業界では当たり前の、先行者利益は取れないし、デファクトスタンダードも作れない
・市場シェアを奪われる
ガラパゴス化していた日本の携帯電話が、10年ちょっとでIphoneとかサムスン、華為のスマホに置き換わっているのと全く同じことです。
サンヨーの白物家電がAQUAという台湾の会社に買われたのと同じことです。
自動車は人の命を預かる。ということでそれらの変化のスピードが電機よりも少し遅いだけです。
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最後に。
日本人労働者は優秀。これは間違いありません。
ここで言う優秀というのは、言われたことをちゃんとやりきろうとするマインドが、かなりのたくさんの日本人に染み付いているということです。
ここで言う、”労働者”には現業の方だけでなく、設計開発をするエンジニアや営業する人も含んでいます。要するに経営幹部以外の人全部。
でも、今の日本企業を見ていると、それらの優秀な労働者の使い方を間違えまくっています。
間違えてるのは、昭和的考え方を持った経営層と既得権益大好きなおじさんたちです。
「せっかく頑張って偉くなったんだ、この仕組をぶち壊してたまるか。せめて俺が70歳になるまで、今の仕組みはぶち壊さないぞ!」
と意気揚々と日々10時くらいに出社している方々です。
そこで提案
日本の製造業のトップを全員、優秀な台湾人、中国人、韓国人に変えて業界をぶち壊しましょう。そうすれば、日本の製造業は明るい!!
日本のわけの分からない無駄な文化を知らない、優秀で英語の喋れるアジア人のがよっぽど合理的に会社を動かしていけるでしょう。
シャープもホンハイに買われてから好調ですね。
ん?それじゃ日本企業じゃないじゃんって?
でも、GoogleやマイクロソフトのCEOはインド人だし、スティーブ・ジョブズはシリアからの移民の息子ですよね?
日本人を使うのは日本人で有る必要ない。
優秀な経営者であれば誰でも良いはずです。
大企業を退職する理由②
大企業を退職することを決めました。
理由は、2つあります。
- 自分の会社が世の中で必要とされ続けると信じられなくなったこと
- 自分の15年後、45歳を想像したときに本当になりたい自分になれる気がしなかったこと。
今回は2.について書きます。
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- 自分の15年後、45歳を想像したときに本当になりたい自分になれる気がしなかったこと。
まずは本当になりたい自分は何かというのを書きます。
シンプルすぎるかもしれませんが、価値のある人間になりたい。と思っています。
価値があるというのは、すなわち、人や世の中に必要とされる人です。
例えばそれは妻や子供から必要とされる父親でも、友達から必要とされる気の利いた友人でもいいのです。
そしてさらに、できればその価値を提供する対価としてお金をもらいたい。
そのお金が大金でなくとも、求められている事を提供し、その対価としてお金をもらう。お金を払う人がその人の事を必要としている。そんな人になりたいと思ったのです。
大企業で働いていると、自分のキャリアに、あたかもレールと言うかルールがあるかの様に錯覚してしまいます。
例えば、企画系は出世頭だとか、開発は出世が遅いとか、海外駐在はエリートコースだとか、そんな話です。
そんな話を100%信じる気など毛頭ありませんが、自分のキャリアを考える上でかなり有用な情報になります。
なぜなら、全員がそう思っている組織では、サプライズ人事や大きな変化を起こしづらいし、起こしてこなかった人たちが上にいるということは、中々そういった人事の慣習は変わらないのです。
つまり、自分の10年後や15年後は先輩の姿を見ればある程度想像出来ます。
これは自分にとって大変いいことでした。
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さて、私が先輩たちの姿をみて思ったこと、そして転職を決意するに至った理由は、ただひとつ、優秀な人を殺してしまう組織だと思ったからです。
「あんなに優秀な人でもこの組織にいると、15年後でもあんな仕事しか出来ないのか。こういう考え方になってしまうのか。」
と、いろいろなところで感じるようになりました。
具体的に話しましょう。
例えば何かの企画を考える時に、とてもシンプルに思考することが出来なくなっているのです。
部署間のしがらみや、上司の好み、そういったものをたくさん盛り込んだ企画を自然と作ってしまうんですね。
私はとてもそういうのに疎い方ですし、そういう事を全くの無駄と考える人です。
目的に対してシンプルにそしてインパクトのあるアイディアを実行したいと考えています。
出来はさておき、そういった思考は理系の学生で研究に取り組んでいた方や、そういったしがらみの無い環境で成果目標にコミットしたプロジェクトを経験された方なら当然でしょう。
こういったしがらみが全くない組織など、この世に存在しないということももちろん理解しています。
しかし、大企業ではそういったそういう無駄を吸収できる体制があるんですね。
だからこそ、それらを是正するインセンティブが起きないのです。
一方で常に厳しく問われる組織やプロジェクトでは、それらの無駄な考え方は自然と排除されます。
成果を達成するために必要な考え方か否かが大切とされるので、上記のようなヒエラルキーが前提の考え方はなくなります。
(ただし、プロジェクトを成功させるために必要なチームワークや人のモチベーションを上げることなどは全くの別物です。ここで言いたいのは、人間関係を無視していいということではなく、ヒエラルキーを廃したゼロベース思考が必要ということです。)
上述した先輩はおそらく、優秀な新卒社員として入社したのでしょう。
しかし長年の業務において、それらのこの会社でしか通用しない特殊な技術や思考がどんどんと発達してしまい、とても異様なモノに見えるのです。
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私がなぜ、会社に在籍しながらも、このような異様さに気づけたかというと、それは北米で勤務を経験出来たことにあります。
つまり前述の「そういったしがらみの無い環境で成果目標にコミットしたプロジェクト」に参加できたのです。
超少数の実行部隊の日本人と、現地スタッフ、外部のビジネスパートナーと共に進めるプロジェクトであり、それらのプロジェクトは日本人マネジメントによって主導されていませんでした。
初対面から呼び捨てで名前を呼び合う環境のなか、ある意味、プロジェクトの達成という目標のみが共有されているチームには、日本人の中でまかり通っている無駄な気遣いは全くありません。
プロジェクトのために構成されたメンバー間にはそもそも役職や上下関係はあらず、お互いの責務のみが明確です。
そんな環境で働いていたある日、日本人マネジメント向けの仕事をしました。
仕事の内容は、彼の上司へのプロジェクト状況の共有資料作成。
その情報共有の目的は、上司が聞きたがっているから、でした。
その時は、もしもその情報共有がうまくいけば、プロジェクトを加速させるために何かのアイディアをくれるかもしれない。
そう思って仕事にあたりました。
その仕事には、ミーティング含め、トータルで20時間以上を費やしたでしょうか。自給2000円で4万円の価値を生む必要がある仕事です。
(4万円あればそれなりのパソコン買えますね。)
で、最終的にはその仕事はそれで終わり。上司に共有して終わりなんです。
「おいおい。まさかうちの会社はこんなことのためにみんなが仕事をしてるんじゃないよな?」、とめちゃくちゃ不安になったのを覚えています。
「どうか、自分だけが、特別面倒な事に巻き込まれただけ」、であってくれと、強く思いました。
しかし、残念ながら、そうではありませんでした。
その後、複数回に渡り、同じような、目的がはっきりしない、上司のための上司への資料づくりがありました。
ある時、前述した優秀(であった)な先輩に聞きました。
「会社ってこんなことばっかりやってるんですか?」
「そうだよ。年齢を重ねれば重ねるほどこういう仕事が増えるんだよ」
と。
そこに多少の違和感を覚えつつも、それが仕事だと信じている優秀だった先輩を見て、とても悲しくなりました。
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どんなに優秀な人でも、全く世間外れな仕事力しか身につかない環境がある。という事実を目の当たりに出来たことは本当に良かったと思います。
また、(少なくとも無意味な報告書を作ることよりは)意義のあるプロジェクトに参加できたことで、意味のあることに対して頑張るという自然な行為を自然だと思える様になれました。
これはとても大切な経験でした。
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優秀な人は、その環境がよしとする仕事力を身に着け、その会社で偉くなり、また下の人達を同じような尺度で測ります。
そういう循環が生むのが、まさしくその企業の文化や社風です。
フットワークが重い大きな会社。とよく言いますが、じゃあすぐにフットワークを軽くできるかというと、それはその組織の上層部を構成する人をまるごと入れ替えることを意味します。
もちろん、会社の規模や社会全体の富がどんどんと拡大し続ける時代ならそれでもいいでしょう。 なぜなら、その会社で一生を過ごすことが可能だからです。→ 戦後から昭和の終わりまでの日本など。
またはそんなことをやっていても利益を脅かされない、守られた組織も問題ないです。 → 役所や政府の外郭団体、既得権益に守られた組織。
でも、私は知っています。
東芝やシャープが瀕死の状態になり、社会保障制度が破綻している、この21世紀の日本ではそんな、そんな組織は存在しないと。
東芝やシャープの50歳になった人々がどう思っているのかわかりません。
しかし、自分なら悲しい。自分の会社が提供しているサービスや商品が世の中から、「必要ありません。というか迷惑です。」と言われるのはとても悲しいでしょう。
かと言って、他の会社で働いていけるかというと、それらの人々の得意な仕事は、その会社でしか通用しないので、他の会社でも働けません。
(働けたとしても活躍出来ない)
自分に残された人生があと30年もあるというのに。。。
そんな悲観的なことまで、先輩の姿を見て思うのでした。
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ついつい書き出すととりとめもなく長くなってしまいますね。
本来は推敲して、無駄を省くんでしょうけど、まあ日記なのでいいですね。