2019年1月に読むべき本。日本型組織の病を考える 村木厚子氏
本文より
「(日本では)女性活躍だけでなく、少子高齢化にしても、国の財政赤字にしても、問題だという認識はあるのに、その対策は遅々として進まない。そうした例は枚挙にいとまがありません。気にはしているけれど、結果が出ない。とてつもない外圧や大事件でも起こらない限り、ずるずる課題を先送りして時間を浪費してしまう。スピード感のなさには「完璧を求める」という傾向のほか、同質的な社会の中にいるため、自らが置かれた状況に気づきにくく、外の状況に鈍感だということもあるのかもしれません。」
まさに今の日本の状況を言い表しています。
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著者の村木厚子さんが直面した冤罪事件で経験した検察の異常なまでの誘導尋問。
そこでの経験が克明に説明されているだけではなく、そこに端を発し、
「なぜ、優秀なはずの検察が間違いを犯したのか。」
という観点で、日本型組織の問題点を挙げていきます。
具体的な解決方法や問題を未然に防ぐ方法などにも触れられていて、
一般企業では、大きくて伝統的な企業に努めている方には、
「なるほどなぁ。たしかになぁ。」
と共感の嵐でしょう。
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一方で、日本は官僚が動かしている。とよく言われます。
私も知人に官僚が数名いますが彼らと話しているとビジネスをやっているものと官僚とで大きくその考え方が違うことが何度もあります。
しかし、彼らが100%間違っているとも正しいとも言えず、
我々市民は彼らの行動を理解し、監視し、監督していく立場にあります。
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