日経記事:考察 ジーンズをはいたパナソニック → 服装変えても社風なんか変わらない。パナソニックはパナソニックのまま美しく衰退していくべき。

www.nikkei.com

 

久しぶりに日経新聞の記事からです。

 

端的に言うと、

大企業病から抜け出したい

・社風を変える努力をしている

・まずは服装から

と、まあこんな感じの話です。

 

記事には

「社長自らチノパンを・・・」

的な文章がありましたが、パナソニックに入社してパナソニックで育ってきた社長がチノパンをはいたからといって、Googleみたいな働き方が始まるわけないですよね。

 

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そもそも、パナソニックには

・大企業で安定しているから

という理由の人ばっかりが何万人も働いている。

(↑これを否定しているわけではないです。スタートアップ的では無いという意味。)

 

そんな会社で服装だけラフにしたからと言って社風なんか変わらないと思うんです。

なぜなら、アメリカ駐在していた日本人スタッフは服装こそアメリカ的でしたが頭の中は完全に大企業病

「弊社のアメリカビジネスと雇用の維持が我々の使命」

とか言っている人たちなのですから。

 

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さて、そもそもスタートアップ企業のメリットばかりが言われているけれども、

djooとしては大企業は大企業らしく変化していく方のがいいと思います。

 

無理に大企業からスタートアップ的な社風に変えようとしても無理。

逆に大企業でもsonyなんかはスタートアップ的な人が多いから、今でも魅力あるわけです。

 

そもそもスタートアップのメリットというのは、

・勢いがあり新しいものを新しい発想でどんどんとローンチしていくスピード感

・若手でもアイディアと行動力と熱意があれば物事を動かしていける自由度

とかでしょう。

 

それと引き換えに、

・給料が安い

・失敗ばかりだと会社が潰れる

・失敗ばかりだと失職する可能性がある

・働き方がめちゃくちゃな場合も多数(トイレの回数も戦略的に↓)

米Yahoo!CEOマリッサ・メイヤー「週130時間働くにはトイレの回数の戦略も必要」 | ギズモード・ジャパン

とかのデメリット?もいっぱいあります。

 

つまり、パナソニックがやろうとしていることが、

・新しいものをどんどんとローンチしていき、かつ給料も高く、かつ年功序列を維持しつつ、かつ失敗が少なく、かつ雇用が安定している

なんていうのであればそれは実現不可能。

 

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djooのアイディアとしては、パナソニックパナソニックのまま美しく衰退していけばよい。

(衰退という言葉を使ったのはパナソニックは黒子に徹して、子会社でもう一度花を咲かせるべきという意味です。)

 

パナソニックパナソニックとして会社全体をスタートアップ的にしていくというのは非現実的。

 

採用枠も

・伝統的パナソニック

パナソニックの資本がたくさん入ったスタートアップ

と2つ用意しておけば良い。

 

じゃないと、

パナソニックにいる人達にとっては耐え難い環境変化がやってきてパナソニックが潰れてしまう。

・しかし、スタートアップ的な会社には生まれ変われず。

という一番中途半端な形で変革が失敗してしまう。

 

大切なのは何を変えたいか。

そのために何をするのか。

 

パナソニックが抱えている問題が、スタートアップ的なメリットが少ないということなのか。

それともスタートアップ的なマインドを持った社員の流出なのか。

そもそも業績拡大なのか。

 

何をしたいのかを明確にしないまま服装だけジーパンにして、サクッと西海外の会社になれるのであればどの会社もやっていますよね。

 

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お手本にすべき企業としてスタートアップを目指すのではなく、

大企業なのに新しいものを生み続け、業態を変え続けている会社をお手本にすればよいのではないでしょうか。

 

例えば、

GEとか、デュポンとか?

 

服装を自由にしてランチをフリーにして就業時間の20%で遊べと言われても、今のパナソニックにその価値が理解できる社員が何人いることか。。。。